はなうたpiano♪ ~piano-hanasaku's diary~

pianoはじめました。つたないピアノの話を。   読んでくださってありがとうございます。 めざせ10ネン!

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村     40年ぶりのピアノ再開   

記憶の底から

ピアノをさわっていると、小学生のときの記憶が突然よみがえる。

40年以上、一度も思い出すことのなかった記憶。自分でも憶えているとは思わなかった過去のある瞬間。

どこかにずっと眠り続けていた記憶が、ピアノの音(あるいは指の動き、和音の流れ?)で目覚め、不意に再生される光景。

 

 

 

たいした記憶じゃない。

たとえばピアノ教室(というか先生の家、先生の部屋)の窓に揺れるカーテン。

道すがら見たアオキの葉の照り。夏の木々がおりなす木陰の涼しさ。

ピアノを弾いていたそのときの気分。豆腐屋さんの笛。

先生の困った様子。次のおさらい曲を弾いてくれたときの横顔。

乾いた土の上のアリの行列。

 

前触れもなくだ~~~~~~~っとよみがえってきて、私は圧倒されてしまう。

くっそ暑い物置で汗をだらだら流しながら、デジタルピアノの前で、涙が止まらない。

 

とるにたらない情景。ひとさまに言うほどのものでもない。

 

だけど、私の中で眠っていたんだ。ずっと、ずっと。

 

 

 

ありがとう。

誰に対してでも、何かに対してでもないけれど、ありがとう、としか言いようがない気がする。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

こどものころの、ほんの瞬間を、人はこんなに憶えている。

相手がこどもだからと侮ってはいけない、と強く思う。

私は仕事で、こどもにかかわることがある。

大人でも子どもでも、人とかかわるときは、しっかりかかわらなくてはいけないな、と再認識。