夢がひとつ、かなうかもしれない(レベルはホットケw)
私が小学生のとき、いまほど手軽に音楽が聴けなかった時代、カセットテープはあったけれど、まだまだLPが主流のころ。どこでダビングしてもらったのか、「世界名曲集」といったタイトルのLPをカセットテープでもっていた。筝曲の春の海やバイオリンのG線上のアリア、オルガンではトッカータとフーガなども入っている、今思えばなんか総花的な適当なLPだったのかもしれないが、ピアノ曲ではエリーゼのために、乙女の祈り、ショパンのノクターン(9-2)、愛の夢第3番、ラ・カンパネラなどが入っていた。
それは、当時ブルクミュラー25のどこかを弾いていた私にとって、宝物のようなカセットだった。いつかこんな曲が弾けるようになるのだろう。いつか・・・ずっと未来に。憧れのような気持ちで聴いていた(誰の演奏だとかはわからない)。
あるとき友人宅で、そのテープを聴いているところに、友人の兄がやってきた。
カセットテープ自体、小学生がそれほど簡単に持てるものでもなかった。少なくとも、ちょっとお金持ちの家でなくては。だから、カセットの再生機があっても、子どもが気軽に聞けるわけでもなかったので、私が「自分のテープ」を持っているので、それを聴こう、ということになったのだ。つまり、ちょっと変わったことをやっている、というわけなのだ。
「あれ?お前たち、何聞いてるの?」いたずらしてるんじゃないだろうな、というニュアンス含み(笑)
「これ、hanasakuさんが弾いたやつだよ」と、唐突に友人が言った。
「え?すごいね」
「うそ」とその子は笑った。
「そんなわけないよね」と私も笑った。
でも、そのとき心の中では「いつか弾きたい」と強く思ったのを憶えてる。今はただの冗談だけどいつか本当に、自分のピアノで・・・と。
でも、それはかなわない夢だと思うようになった。自分のピアノは遅々として、いつになっても進まない。ずっとずっと習い続け弾き続けていれば、あるいはいつか届くのだろうか?と儚い望みを抱いていたけれど、でも。
でも、届きそうにないみたい・・・。
私には、一生かかっても、無理みたい・・・。
目の前の、やさしい曲も、弾けないんだもの・・・。
「いつか弾けるに違いない」
「いつか弾けるんだろう」
「いつか弾けるんだろうか」
「弾けないのかもしれない」
「弾けない」
とうとうピアノも辞めてしまって、ピアノ自体もなくなってしまって、本当に永遠にそんなときはこないのだと諦めていた。
は~ず~ だった~ んだ~ けど~ (・▽・)ノ キャハ?
あれ?
なんだ?
いいの? デジタルピアノ、買っていいの? まじまじまじ~?
買っちゃうよ?
ピアノ、習いに行っちゃうよ? 行っちゃうよ? ウヒャ~
つ~わけで、今に至る (´・▽・`)ウケケケケケ
そのときの曲のひとつ、ショパンのノクターン9-2、そりゃまあ、めっちゃありがちな曲だけどさ。(´・ω・`)
へへへ。練習してるぜ。今、マジで。
なんか結構、それなりに(あくまでそれなり)なってきたかも(気のせい)
デジタルピアノの録音機能(演奏再生機能?)で自分の演奏(つうか練習?)聴いていたら、唐突にそんな大昔のことを思い出した。
なんとかもう少し(数ヶ月)がんばれば、一応弾ける、っていえるくらいに(あくまでドくそシロウトレベルで)弾けるかも。
涙出てきたよ、なんかうれしくてさ。
夢がひとつ、かなうかもしれない♪